フォロワーが287人しかいないXのアカウントに、ある夜19時43分、知らない人からDMが届いた。「今度、記事の執筆をお願いできませんか」。お風呂上がりにスマホを眺めていただけで、営業活動なんて何もしていなかった。プロフィール文を整えたのだって、たった2週間前のことだ。
副業を始めて3年、案件のほぼ全部をクラウドワークスとランサーズ経由で受けてきた。プラットフォームは案件が途切れない安心感がある一方、手数料は決して軽くない。仲介料で年間3万円近く消えていたと気づいたときから、正直ずっと引っかかっていた。

だから今年の6月から、仕事の話をXに書き始めた。案件の進め方、使っているツール、納品までの流れ——特別なことは何もしていない。「今日はクライアントのnote記事を1本書き上げた」みたいな、日報に毛が生えた程度の投稿を平日ほぼ毎日続けた。バズるはずもなく、いいねは平均2〜3件。正直、2ヶ月目には「意味あるのかな」と思っていた。
プラットフォームとSNS、何が違うのか
直接契約に切り替えて一番驚いたのは、単価そのものより「決まるまでの速さ」だった。プラットフォーム経由だと提案文を書いて、返信を待って、条件をすり合わせて……と早くても3〜4日はかかる。今回はDMが来てから契約条件が固まるまで、正味2日。相手はすでに私の投稿を読んでいて、文章のクセや対応の丁寧さまである程度把握した状態で連絡してきていた。
気になる単価も書いておくと、決まった案件は1文字4円。同じジャンルの記事をクラウドワークスで受けていた頃は1.5円だったから、単純計算で2.6倍になった計算だ。しかもここから引かれる手数料はゼロ。もちろんこれは一つの案件の結果であって、毎回こうなるとは限らないけれど、数字にすると差は思っていたより大きかった。
| 項目 | プラットフォーム経由 | SNS経由(今回) |
|---|---|---|
| 手数料 | 5〜20%引かれる | 0円 |
| 単価の交渉 | 実績が要る、時間がかかる | 最初から相場感で話せた |
| 案件が決まるまで | 提案→返信待ちで3〜4日 | DMから2日 |
| 案件の安定性 | 検索されれば途切れにくい | 発信を止めると声がかからない |
続けて分かった、SNS発信の弱点
いいことばかりではない。SNS経由の案件は、こちらの発信量に完全に依存する。プラットフォームなら検索されれば新規の目に触れるが、Xは投稿を止めた瞬間に存在ごと忘れられる感覚がある。実際、7月に体調を崩して10日ほど投稿を止めたら、その間の問い合わせはゼロだった。相手が「フォロワー287人」という数字を見て不安にならないか、契約前は正直こちらもヒヤヒヤしていた。
誰に向いているか、これからどうするか
今回みたいにうまくいく保証はどこにもない。人によっては全く反応がないままかもしれないし、私も次に同じことが起きるかは分からない。ただ、副業案件を一度断ったら、半年後に一番いい依頼が返ってきた話でも感じたことだけど、副業の依頼は「今すぐの成果」より「積み重ねを誰かが見ていた」ことで動くケースが意外と多い。プラットフォームでの実績づくりと並行して、こういう小さな発信を試してみる価値はあると思う。今のところ私は、投稿を止めない仕組みとして毎晩21時に予定を1件入れることにしている。
よくある質問
Q. フォロワーが少なくても意味はある?
今回のケースでは287人でも依頼につながった。ただしこれは一例で、投稿内容や継続期間、ジャンルによって結果は人それぞれ変わってくると思う。
Q. 何を投稿すればいい?
実績を誇張して見せる必要はなかった。日々の作業内容や使っているツール、ちょっとした気づきを淡々と書くだけでも、今回は十分だった。継続すること自体が一番のハードルだと感じている。
