サブビジネス研究所

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副業の仲介手数料で年3万円が消えていた話——直接契約に切り替えるまで

握手を交わすビジネスパーソンの手元、直接契約のイメージ

先月分の振込明細をエクセルに転記していて、手数料の列をSUM関数で合計してみたら「31,644円」という数字が出てきた。今年に入ってからまだ7ヶ月しか経っていないのに、である。呆然とした、と言うと大げさかもしれないが、電卓を二度叩き直したのは本当だ。クラウドワークス経由で受けている案件の、システム利用料だけでこの金額だった。

副業を始めて3年、私はずっとクラウドソーシング経由でしか仕事を受けたことがない。プラットフォームが間に入ってくれる安心感と引き換えに、報酬の一部が手数料として引かれるのは当然のコストだと思っていた。実際その通りなのだが、金額を可視化して初めて「これは無視できない額だ」と実感した。

手数料を計算して初めて気づいた金額

クラウドワークスのシステム利用料は、契約金額に応じて20%・10%・5%と段階的に下がる仕組みになっている(2026年8月時点の情報。料率は変更されることがあるので、契約前に必ず最新の規約を確認してほしい)。私の場合、単価がまだそこまで高くない案件が多く、ほとんどが20%区分に該当していた。文字単価2.8円の記事を1本書いても、手元に残るのは実質2.24円換算という計算になる。単価交渉の話は以前も書いたけれど、交渉して単価が上がっても、その2割が手数料で消えていく構造自体は変わらない。

freeeで帳簿をつけ始めてから、支払手数料の勘定科目に毎月数千円ずつ積み上がっていくのを見て、ようやく総額を意識するようになった。仕訳をつけるまでは、正直ここまで気にしていなかった。

電卓と請求書で手数料を計算している様子

「直接契約しませんか」と言われて、迷ったこと

転機は、継続して3か月ほど取引していたクライアントから届いた一通のメッセージだった。「次回から直接やり取りできますか、手数料分を単価に上乗せしますので」。悪い話ではない。むしろありがたい申し出だ。それでも即答できなかった。

理由は主に3つ。ひとつはプラットフォームの規約上、直接契約への誘導や引き抜きを禁止している場合があること。もうひとつは、契約書もエスクロー機能もない状態で、報酬未払いが起きたときに自分で対応しなければならないこと。そして、そもそもその関係がまだ「直接契約に値するほど信頼できるか」を、自分自身に問い直す必要があったことだ。

クラウドソーシング経由と直接契約、実際どう違うか

比較項目クラウドソーシング経由直接契約
手数料5〜20%程度が引かれる基本的にかからない
入金サイクルプラットフォーム規定で安定クライアント次第、要確認
契約書・エスクロープラットフォームが用意自分で用意する必要あり
規約上の制限直接契約への誘導が禁止の場合あり移行後は制限なし
トラブル時のサポート運営に相談できる基本的に自己対応

結局、規約を確認したうえで契約が完全に完了していた案件に限り、直接契約に切り替えた。半年経った今の実感を正直に書く。

良かったのは、手数料がゼロになったことよりも、やり取りのスピードが上がったことだった。メッセージが直接届くので、修正依頼から納品までのラグが小さくなった。単価も、上乗せ分を含めて実質15%ほど上がった。

ノートパソコンで在宅ワークをする手元

困ったのは、請求書を自分で発行しなければならなくなったこと。無料の請求書作成サービスでテンプレートを使い始めたが、最初の1通は書式を調べるだけで1時間かかった。それと、入金日がクライアント任せになるので、末日締め翌月末払いのつもりが翌々月にずれ込んだこともある。契約前の条件確認は、直接契約でこそ重要だと痛感した。

結局、全部は切り替えていない

新規のクライアントとはまずクラウドソーシング経由で信頼関係を作り、継続が決まった相手とだけ直接契約に移行する。今のところ、その使い分けに落ち着いている。手数料を惜しんで焦って切り替えると、トラブル時に守ってくれるものが何もなくなる。3万円を惜しむより先に、その関係が本当に信頼できるかを見極めるほうが、結局は近道だと思う。