サブビジネス研究所

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既存クライアントに値上げを打診したら、3社中2社に断られた話

値上げの打診メールを3通送って、返ってきた「はい、大丈夫です」は1通だけだった。3分の2に断られる。正直、この数字は想定していなかった。

副業を始めて3年、単価は最初の1.2円からじわじわ上げてきた。新規の案件では交渉のコツも掴んできたつもりだった。でも今回は勝手が違った。相手は半年以上取引が続いている、いわば「常連」のクライアントだったからだ。新規の相手なら断られても失うものはない。常連相手だと、断られた瞬間に今の関係まで気まずくなる。そのプレッシャーが、思っていたより大きかった。

値上げを切り出した理由

きっかけは単純で、月の稼働時間を計算したら時給換算で1400円台まで落ちていたことに気づいたからだ。案件を受けた当初は2000円を超えていたのに、修正対応やチャットでのやり取りの時間が積み重なって、実質的な単価がじわじわ削られていた。このままでは続かない。そう思って、3社に同じ時期、ほぼ同じ文面をベースに値上げを打診した。

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断られた2社に共通していたこと

断られた2社には、共通点があった。どちらも「予算は今期で確定している」という返信だった。悪意はまったくない。むしろ丁寧な文面で、来期の見直しでは検討したいとまで書いてくれていた。ただ、こちらのタイミングが悪かった。相手の予算がいつ組まれるのかを、一度も聞いたことがなかったのだ。値上げの話を切り出す前に予算サイクルを確認する。当たり前のようで、私はそれを3年間やっていなかった。

クライアント取引期間結果理由
A社1年2ヶ月通った契約更新の時期と重なった
B社8ヶ月断られた今期の予算が確定済み
C社6ヶ月断られた今期の予算が確定済み

通った1社との違い

唯一通ったA社は、契約更新のタイミングとちょうど重なっていた。更新前には次の契約条件を決める社内会議がある、と以前の雑談で聞いていたのを思い出した。狙って合わせたわけではなく、結果的にそうなっただけだ。でも振り返ると、値上げの打診は「頼む側の都合」ではなく「相手の予算サイクル」に合わせるべきだったと痛感した。単価交渉のタイミングについて以前まとめた記事でも触れたが、新規案件の交渉と既存クライアントへの値上げ交渉は、まったく別物として考えたほうがいい。

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断られた2社との関係が悪くなったわけではない。むしろ今も継続して仕事をもらえている。値上げを打診したこと自体はマイナスに働かなかった、というのは今回の収穫だった。ただ、次に同じ交渉をするなら、事前に「御社の予算はいつ頃決まりますか」と一言聞いておくと思う。それだけで通過率は変わったはずだ。

値上げ交渉で見えてきたこと

3社中2社に断られると聞くと数字だけで凹みそうになるが、実際にやってみると得られたものの方が大きかった。まず、自分の単価が市場に対してどのくらいの位置にあるのか、相手の反応から輪郭が見えた。それから、初回の単価交渉で1.2円が2.8円になった話を書いたときと同じで、交渉は一度で終わらせるものではなく、何度も小さく積み重ねるものだと改めて実感した。継続案件を大事にしてきたからこそ、今回の交渉にも意味があった。この点は継続案件をどう育てるかについて書いた記事にも通じる話だと思う。

次に値上げを打診するときは、金額よりもタイミングから設計してみるつもりだ。断られた数字に落ち込むよりも、そこから何を直すかの方がずっと役に立つ。

よくある質問

Q. 何ヶ月ごとに交渉していいのか。
半年に一度が目安だと思っている。今回の3社も、直近の値上げから半年以上たっていた。それより短いと、こちらの都合だけで動いているように見えてしまう。

Q. 断られたら関係を切るべきか。
切らなくていい。今回のB社・C社とも、今も普通に発注をもらえている。予算のサイクルが合わなかっただけで、単価そのものを否定されたわけではない。むしろ次の予算確定時期をカレンダーにメモして、半年後にもう一度声をかけるつもりでいる。

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